2019年10月29日火曜日

ハーバリウムオイルの代わりに水糊・グリセリン・無水エタノール・精製水を使ったら



ハーバリウムをハーバリウムオイルで作ると、独特の光の入り具合が美しく、長い間よい状態も保てるので、同じハーバリウムを作るなら、ハーバリウムオイルを使うのがおすすめです。

しかし、ハーバリウムオイルはあまり安くないため、バンバンハーバリウムを使いたい方にはコスパを悪くしてしまいます。

できればハーバリウムオイルを他のものを代替に使えないか??と考えるものですね。
透明で安価なもので!と考えると、水糊・グリセリン・無水エタノール・精製水などで代替するとコスパが改善できますが、実際使ってみるとどうなのでしょうか。

グリセリン・無水エタノールでハーバリウムを作ったら



無水エタノール単独・無水エタノールにグリセリンを1~3割プラスしたものは、ハーバリウムディフューザーで使うディフューザー液そのものなので、きれいに問題なくハーバリウムが出来上がります。
グリセリン単独でも、まったりとした液なので、きれいなハーバリウムに仕上がります。
液体の感じも、オイルと大きく違わず、すっきりした色合いになります。
浮きそうな花材も、リードディフューザーで抑えて置けるので、花材の浮きは心配いりません。

花材の色落ちに注意


グリセリンも無水エタノールも、花材の色が簡単に落ちてしまいます。
着色しているものはもちろん、ナチュラルなドライフラワーでも色落ちし、液がきいろくなってしまいます。

色落ちさせないためには、あらかじめ、UVレジンでコーティングしておくのがおすすめです。
上の画像の花材はUVレジンでコーティングしてあるため、表面がピカピカしていますが、グリセリンに漬け込んだところ、ナチュラルな仕上がりになっています。

木工用ボンドなどは取れやすくなるし、マニキュアなどでコーティングした場合も取れてしまうので、アルコールで取れないコーティングをつける必要があります。


液が混ざりあわずに懸濁しても大丈夫

エッセンシャルオイルやグリセリンを無水エタノールに混ぜるとき、液が混ざりあわずに懸濁してしまうことがあります。
もう使えない!と思いがちですが、そのまま放置していると、次第に重い液体は下に沈み、軽い液体は上に分離します。

界面が気になる場合、上ならそっとティッシュペーパーなどで吸わせながら取り除けます。
底にたまったものは、ストローなどで吸い上げて取り除くことができます。


水糊でハーバリウムを作ったら


水糊は、まったりとしてはちみつのような粘度をしているので、ハーバリウムの代替に使いやすいのですが、光を通した時、ハーバリウムオイルのものと比べてしまうと、どうしてもしっとりとした艶感が落ちてしまいます。
↑画像の左側が水糊、右側がハーバリウムオイルを使っています。

↓画像は製作後、20日です。

右側のハーバリウムオイルの方もナチュラルなドライフラワーが黄変していますが、水糊の場合、上に浮いてしまった上に、液ともどもまっ黄色に変質しています。

水糊の場合は、着色してあるハーバリウム用のドライフラワーなどの色が簡単におちてしまい、ナチュラルなドライフラワーは変質する上、黄変してしまいます。

花材にコーティングをしないでハーバリウムオイルの代わりに水糊を使うのはお勧めではありません。


UVレジンでコーティングしたドライフラワーを水糊でハーバリウムにしたものが、左側の二つですが、オイルではないので艶感が出ません。
コーティングしても浮きやすいので、仮にお湯丸君で重しをしてみましたがはっきり見えてしまうのでそれも向きません。

左端の大きな瓶の方は、水糊をすべて取り除き、乾かした後、グリセリン液に浸してみました。
グリセリン液に浸した様子は、「花材の色落ちに注意」のところにある画像になります。


精製水でハーバリウムを作ったら


【第3類医薬品】精製水Pワンタッチ式キャップ 500mL


精製水をハーバリウムオイルの代わりに使うと、水糊の時と同様、オイルの質感が出ない上、水の性質上、腐敗や変質、カビなどの問題が出てくるので、代用品としてはお勧めしにくいものがあります。

長期に飾ることを考えないオブジェとして使う場合に適しているのではないでしょうか。

生ものを使うのではなく、造花など人工的なものを使って密封しておけばある程度は日持ちするでしょうが、長期利用はおすすめできません。

ハーバリウムオイルに漬け込むことを目的として作られたハーバリウム用の着色がされた材料は、オイルに溶け込まない水溶性のインクなどが使われているので、これらを精製水に入れると即色落ちしてしまいます。

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